「ので」と「から」 文に説得力がでるのはどっち?
作文やレポートを提出したとき、「説得力が足りない」と指摘されたことはありませんか。
「ので」や「から」の使い方を、辞書で調べるのも難しいですよね。
基本的な文は、「ので」を使ったほうが説得力がでます。
「から」は、自分の意見を強く主張するときに使うべきワードです。
・説得力のある文とは
説得力のある文とは、具体的な情報や数値が盛り込まれている文です。
たとえば理由を説明するとき、「から」を使うと自分だけの考えとして読者に伝わってしまいます。
同じ文を「から」「ので」に変えて比べてみましょう。
毎日アイスを食べたから、1週間で5㎏体重が増えた。
毎日アイスを食べたので、1週間で5㎏体重が増えた。
下の文のほうが説得力がありませんか。
「ので」は客観的な事柄に対し、「から」は主観的な事柄のときに使われます。
「体重が5㎏増えた」のは客観的事実なので、例文の場合は「ので」を使うべきです。
・「ので」と「から」の使い方
「ので」と「から」両方使えるケースもありますが、なるべく使い分けましょう。
・「ので」にする場合
体育祭の日に台風が来るので、来週へ延期になった。
「ので」は前と後ろの文を結び、客観的にみても納得できる文に使われます。
・「から」にする場合
お腹がすいたから、ごはんを食べよう。(意志)
後半の文が意志・要求・命令の場合「から」を使うべきです。
これらは自分の意見が強く表現されます。
主観的な事柄になるため「から」を使うべきといえるでしょう。
・「から」を使わないほうがよい場合
宿題があるから、今日は遊びません。
↓
改善
宿題があるので、今日は遊びません。
上の「から」の文は融通が利かなさそうな印象をうけます。
このような文は、自分の意志を表現する「から」を使わないほうがよい例です。
「ので」も意志は示していますが、やわらかく丁寧な印象になるのがわかると思います。
・「ので」の効用
「ので」には、もう一つの効用があります。
「です・ます」を表す敬体を、前後の文でそろえなくてもよいということです。
3つの文を比べてみましょう。
①教科書に載っているから、確認してください。
②教科書に載っているので、確認してください。
③教科書に載っていますから、確認してください。
①の「のっている」は「だ・である」を表す常体です。
しかし、後半の「確認してください」は「です・ます」を表す敬体です。
「から」を使うときは③のように「載っています」と後半の敬体に合わせる必要があります。
それに比べ「ので」は「載っているので」「載っていますので」のどちらを使っても違和感がありません。