文のつなぎ方 「て」と「、」のちがい
文をつなぐとき「て」か「、」どちらを使うか悩んだことはありませんか?
Webライティングに携わっている人なら知っておきたいですよね。
文によっては一見どちらも正しいように感じる場合があるかと思います。
「て」は一連の動作を指し、「、」は二つの文を一つにまとめる役割があります。
「て」でつなぐ文と「、」でつなぐ文は、意味が変わってきてしまうため、ちがいを理解するのが大切です。
・「て」と「、」のちがいとは
「て」と「、」のちがいとは具体的にどういうことでしょうか。
「て」でつなぐ文は複数の事柄をひとかたまりに捉え、「、」でつなぐ文は区切られる各事柄を別のものとして捉えます。
次の文を例に見てみましょう。
・昨日は遊園地に行って食事をして買い物をしてきた。
・昨日は遊園地に行き、食事をし、買い物をしてきた。
二つの文の内容は意味がちがいます。
上の文では、食事も買い物も遊園地の中でし、下の文では、遊園地へ行き、別の場所で食事をし、外の店で買い物したと考えられます。
では、遊園地で食事をし、別の場所で買い物をした場合はどうでしょうか。
昨日は遊園地に行って食事をし、買い物をしてきた。
遊園地と食事を「て」でつなぎ、買い物を「、」でつなげば意味が通じますよね。
・自然な文章
次の例文を読んでどちらが自然に感じますか。
原文
・彼はピアノを弾いてドラムを叩いた。
↓
改善文
・彼はピアノを弾き、ドラムを叩いた。
どちらの文も、彼はピアノを弾き終えてからドラムを叩いたと解釈できます。
しかし原文のままでは、ピアノとドラムを同時に演奏したと読み取られる可能性があります。
現実的に不可能ですし誤解されない文章にするため、今回は「、」を用いた改善文が自然といえるでしょう。
・「て」のもう1つの原則
「て」のもう1つの原則として、前と後の事柄が、「意志でコントロールできる動作・状態同士」か「意志でコントロールできない動作・状態同士」というものがあります。
例文を見てみましょう。
原文
・彼は電車で目的地に着いて友達に電話した。
↓
改善例
・彼は電車で目的地に着き
友達に電話した。
原文はルール(原則)違反しています。
目的地に着くことは電車であるため、自分の意志でコントロールできません。
しかし、電話をするのはコントロールできるため、改善例のように「、」を使った文が正しいといえるでしょう。
「、」は連用中止といい、特に使われる機会が多い用法です。